私が『おかえりモネ』と出会ってから

まずは、『おかえりモネ』出演者の皆さん、スタッフの皆さん、長い期間とってもお疲れ様でした。こんなにも素敵な作品と出会えたことが嬉しく充実した日々を過ごすことができました。

この気持ちを残しておきたくて、この作品、出演者の皆さんへの思いを綴ろうと思います。だいぶ長くなりますが…

 


この作品を見るきっかけは永瀬廉くん。私自身King&Princeのファンで、グループの中でも演技派と言われている永瀬くん(普段は『れぇん』と呼んでおります笑)が満を持して朝ドラに出演ということでとてもワクワクしていました。

 


父が昔から朝ドラが大好きで、最初の記憶は『ファイト』。5歳だった私はたぶん見ていなかったけど歌を覚えてて今でも口ずさめるくらいではある。そこから『ゲゲゲの女房』『おひさま』『梅ちゃん先生』『純と愛』『あまちゃん』『ごちそうさん』『花子とアン』『マッサン』『まれ』『あさが来た』『とと姉ちゃん』『べっぴんさん』『ひよっこ』『半分、青い。』『まんぷく』『なつぞら』『エール』とたくさんの作品を見てきました。もちろんどの作品も大好きで、小学生、中学生、高校生、大学生なりに解釈をして見てきました。

 


そして迎えた第104作の『おかえりモネ』。どちらかといえばオリジナルストーリーの作品が好きな私にとって馴染みやすい作品でした。永瀬くん目当てで見始めた作品にどんどんのめり込んでいきました。

 


小学校4年生のころ東日本大震災を経験し、関東に住んでいた私は幼いながらに大きな揺れにおびえ、学校で母親が迎えに来る夜まで待ちました。父は出張から帰ってくる日で、池袋駅で足止めをくらっていると聞きニュースをつけると津波の様子と関東での混乱の様子が生々しく報道されていて。必死で準備してた行事や楽しみだったことが無くなって、テレビでは同じCMばかり流れる日々。そんな毎日のことをこの作品で思い出しました。

 


『おかえりモネ』の登場人物は誰もが心に傷を抱えていて。それはドラマの中だけではなくて視聴者の一人一人にあることで。自然災害や疫病、仕事、恋愛、人間関係、様々なことで心に傷がある人に届けたいドラマなんだなと感じました。

 


何より私がこのドラマで好きなのは、『語りすぎないこと』でした。この人は今こんな感情で、こんなことがあったって説明する作品ももちろん良いけど、20歳になった私が見たかったのはこういう『説明しない』ドラマだなと。全てを説明することは簡単だけど、あえて説明しない。説明した方が視聴者の理解だって深まるし答えがひとつになるから全員に好かれる作品になるのかもしれないけど。それでも説明しないのは私たちに考えさせたかったからなんじゃないかな。これを『尺が足りないだけ』と片付けてしまう人はきっとこの作品に対して批判的な言葉を向けてしまう。でも、『15分の映像を見て、さらに自分の中で考えることで作品が完成する』と思っている人にとっては忘れられない最高の作品になったのではないでしょうか。

 


私の語彙力ではこの良さ、伝わらないかなぁ。笑

 


そして、数ある名ゼリフの中で私に深く影響を与えたのが『あなたの痛みはわかりません。でも、わかろうとしたいです。』というセリフでした。

人間、目の前にいる人が傷ついていたら『うんうん、そうだね、しんどいね、わかるよ』と本来の痛みがわからないのに言葉だけで寄り添おうとしてしまう。でも実際その寄り添いがかえって本人にとって辛いこともあるし、だったらその言葉をかけずにそっとしておいたほうが良いことだってあると思うんです。

私は今教師を目指して勉強中です。子供との関わりや保護者との関わりのなかで痛みを抱える人に寄り添わなければならないのはきっと日常茶飯事です。このドラマを見て、私はその言葉をそっくりそのままその人にかけてあげたいなと思いました。上辺だけの同情じゃなくて、一緒に考える。一緒に前に進む。そんな教師を目指したいと思わせてくれるセリフでした。

 

 

 

では。出演者の方々に思うこと。

皆さんのこと書きたいんだけど限界があるので数名ピックアップさせていただきます。

 


まずは永瀬廉くん。本当に、大きく頼もしくなったね。『信長のシェフ』で蘭丸を演じた時、すごく誇らしかった。でも、そこから数年経ってさらに頼もしくなった。すごく難しい役どころだったと思うけど、今まで廉くんを知らなかった人でも認めてくれる人がたくさん増えた。これからさらに俳優として駆け上がっていくのを楽しみにしています。

 


坂口健太郎さん。本当に本当に大好きになりました。もちろん今までも好きだったけど、この作品を通してさらにその想いが加速しました。菅波光太朗という人間が好きになりました。今までドラマを見ていてその役を演じている人を好きになったことはありましたが、役自体を好きになることは数える程でした。そのうちの1人に菅波先生がいます。

 


清原果耶ちゃん。おかえりモネを見るまでは私より1つ年下でどこか幼い印象がありました。でも、作品を通して実年齢を超える演技になるとどんどん大人の女性の魅力が出てきて本当に驚きました。これからさらに素晴らしい女優さんになるんだなと思うとわくわくします。

 


そして坂口健太郎さんと清原果耶ちゃんおふたりに。

私は2人の演技を見て度肝を抜かれました。声にならない声の芝居というか。かすれた声を使うのが印象的でした。それがリアルで。2人の実力の融合の相乗効果なんだろうなと思いました。話の流れでの些細な相槌、この空間には菅波先生とモネしかいないからこその声の大きさや質など、毎回掴まれるところがたくさんありました。

それから、『好き』『愛してる』を言わないラブストーリーは私にとって初めてで、それなのに伝わるのってもちろん脚本の素晴らしさもあると思うけどやっぱり2人のレベルの高さだなと。

菅波光太朗と永浦百音がふたりでよかった。

 


この作品に出会えて、私はとっても幸せです。

作品を見て自分なりに考えるだけでなく、放送後に視聴者の方々と『あのシーン、菅波先生のズボンの裏地でちゃってるよ!』『またチェックシャツじゃん!』『みーちゃんのあの表情はこういう意味だったんじゃないかな?』『サヤカさんみたいな人間になりたい!』って盛り上がれることがすごく楽しかったです。答えを全て提示されていたらこんなに盛り上がることは無かったんじゃないかなと思います。

菅波先生のモネの関係が発展する中は早起きが大の苦手で目覚ましをガン無視して寝続ける私がなぜか目覚ましかけていなくてもパッと起きれたりなんかして。笑  それほど生活の1部になって楽しむことができた作品をこれからも心の中で大切にしたいです。

またいつか、スピンオフのような形でおかえりモネの世界を覗くことができたらな〜と思いながら、このブログを終わろうと思います。

長いブログでしたが読んでいただきありがとうございました🦈☀️